どうもこの団体、信用できません。:SaLP
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どうもこの団体、信用できません。 [音楽]

 ITmedia Newsこの記事によると、文化庁はiPodやHDDレコーダーなどの現在対象外の機器に「私的録音録画補償金制度」を広げる、という案を1月に出しとうとうそれを実行していこうと動き出しました。

 私的録音録画補償金自体は、機器自体の価格の1%前後(録音の場合と録画の場合で額が異なる)と、かなり少ない額の負担にはなるのですが、だからといってないがしろにすべきことではないので記事にすることにします。

 さて、「私的録音録画補償金制度」ですが、私は以前反対だということを書きました。理由を簡単に書くと「この制度はプロの楽曲を扱うことが前提条件となっていて、この制度で保護されていないアマチュアの楽曲を扱うことでも強制的に課金され、容易に個人で楽曲を制作できる現代に即していない制度であるため」です。

 

 

 私の「私的録音録画補償金制度」の存在に対する意見は以前も散々書いたのでここで終わりにしまして、ここからはこの「対象の拡大」についての意見です。結論から言いますと、私はもちろん反対です。

 なぜ反対か、それは文化庁の『“iPod課金”は暫定的措置で、将来は補償金を縮小・撤廃する』という意見です。

 暫定・・・どこかで聞いた単語じゃありません?そうです、多くの方が迷惑被った(被っている)ガソリン税の「暫定税率」です。

 

 上記の通り文化庁は「暫定的措置」ということを主張しているわけですが、この「暫定」、お偉い方にとってはこれほど便利な言葉はないのでしょう、都合の悪いときにはピッタリの言葉です。さらに「将来は」補償金を縮小・撤廃するということですが、その将来はいつ来るの?というところが重要です。ず~っと暫定なら、暫定=永遠と捉えることももちろん出来ますし、現にガソリン税は「暫定」税率のまま復活しました。

 そのため具体的な期日を示すようにしなければ、永遠に「暫定」であることは当然あり得るわけで、そうなると消費者側としては手の出しようが無くなります。

 

 

 

 個人的なことを言いますと、そもそもこの「文化庁」という組織、ダウンロード違法化が大好きでユーザー目線を考えていない組織であるためはっきり言って信用できないんです。

 

 ここでの「ユーザー目線」は当然著作権のあるコンテンツの「ダウンロード」は別に良いでしょ、というニュアンスではないことを(誤解の無いように)申し上げておきますが、この文化庁、いまいち事の重大さが分からないと言いますか、目先のことしか考えていないように見えるんですよ。

 そんな団体が今度は課金対象を「暫定的に」増やそうと言うことですから、当然私は納得いかないわけです。

 

 確かに(Hi-MD含む)MDが課金対象でiPodなどのシリコン・HDDプレーヤーは課金対象外ということは、音楽を転送して持ち運ぶという点においては全く同じで、相違点と言えばメディアと記録方式だけになるので、そういった視点から言えば(はじめに書いたプロ・アマの問題を考えなければ)正しい姿だとは思います。ただそれでも、この「暫定的」が妙に引っかかると言いますか、ちゃんと逃げ道がある時点でいくら資料を作成して説明しますよ、といってもムダなことだと思います。

 ムダな議論なんてそれこそ労力のムダなので、しないに越したことはないですから。

 

 

 

 さて、もうそろそろ宿題をしないと寝る時間が無くなるぞ(^^;;;

というわけでここで失礼。ITmediaを見て気になってしまったので、一時間も時間をロスしてしまいましたよ(爆)


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かつぽん

僕も反対ですねぇ。
ウチのiPod/Walkmanに入っている楽曲は
全て自分のCDからリッピングしたもの・・・
つまり私的複製の範囲内でしかないのですから、
保証金など要求されるのは筋違いも甚だしいと思うんで。

文化庁が、いちばん音楽という文化を大事にしてる
ヘビーユーザーに、いちばん負担を掛けているという現状は、
文化を振興すべき役所がただの集金マシンにしかなってません。
そんな文化庁とやらならば、即刻廃止していただきたいですね。
by かつぽん (2008-05-20 12:16) 

蔵三

お偉い役人の方は、どうやら『暫定』という言葉がお好きなようですね。
それならいっそ…文化庁も『暫定』的に一度解体してしまっては?(爆)
by 蔵三 (2008-05-20 14:55) 

Riever

>かつぽんさん、nice!、コメントありがとうございます
>つまり私的複製の範囲内でしかないのですから、
>保証金など要求されるのは筋違いも甚だしいと思うんで。
これはおそらく我々消費者と権利者側の「ベース」の違いが浮き彫りになっている分かりやすい例だと思われます。
我々は「正規に買ったものなんだから私的録音においては補償金は必要ない」と考えますが、彼らにとっては「正規に買ったものでも、それを買った価格分に私的録音の権利は無い。そのため私的録音の権利が欲しいなら補償金を支払え」と考えているのでしょう。

この補償金制度のあり方、存在意義として私個人的には、同じソース(たいていの場合CDなどのメディアですが)から複数のコピーが作成できるからという意味で、「ソースは一つしか買っていないのに複数のメディアに全く同じデータがある」ことに対して発生する補償金だと考えているのですが、それなら元のメディア(CD)からたとえばiPodにコピーするじゃないですか。そうするとCDはたいていの場合(一時的にしろ)用済みになるわけで使わなくなるじゃないですか。
それならば、ソース一つあたりに対して同時に2つ以上使わなければ(具体的にはiPodで聴きながらCDを据え置きで掛けるなどをしなければ)補償金は必要ないと思うんですけどね。それなら不経済になる事はないわけで、「CDやMDは使う人が減ってきたからじゃあ新しくHDDやシリコンプレーヤーを追加しよう」というのはいささか強引な手法だと思います。

そうやってHDD/シリコンタイプのプレーヤーに課金されるようになれば、当然PC用のHDDやSSD、果てはUSBメモリやメモリーカードにも課金がなされる可能性が出てくるわけですが、そうなると、例えばHDDの場合はシーゲイト、ウエスタンデジタルやサムスンなどの外国の企業もあるわけで、「日本国内で取り決められている補償金制度」なのに海外に負担を追わせることになるなど、色々問題が出てきます。
こういった部分で後先考えず課金ばかりしようとするから、後々問題になると思うんですよね。

考えられる簡単な策があるとすれば、音楽CDや(DRMナシの)データを販売するときに既に含めてしまって、メディアなどには課金しないようにするのが単純かつ最善の方法かなと思います。
そうしないと著作権を気にするユーザーは分かっているにしても、世間一般大部分の人は分からない、なんてことになりかねませんから(実際音楽用CDなどのメディアに補償金が含まれていることはそこまで多くの人は知らないでしょうし)。
by Riever (2008-05-20 19:45) 

Riever

>ぞうさん、nice!、コメントありがとうございます
本当に好きですよね、「暫定」。「記憶にございません」並に便利な言葉なのは間違いないのでしょう(^^;;

組織の中の上の役職の人が総入れ替えすれば、結構変わると思いますけどね。こういう機関は公平性が必要だと思うので、一般の人からの引き抜きと言いますか、そういったことも必要だと思います・・・が、まあ絶対そんなことはしないでしょうね。
by Riever (2008-05-20 19:48) 

Virgo

ちなみに、iPodに課金出来なかったのは、そういうのを主管する団体が、何ソレ?だったからですしねぇ。

不勉強団体が、売れたから、そのおこぼれに預かろうだけの姿勢では・・・・どうかと。

後、暫定とか頭の弱い人をたばかる数字のマジック、いい加減にやめろと。
老い先短い老獪(老体はちゃんと齢を歴た人に使う言葉)はとっとと、屍埋めに自分で山登れと見苦しいから(爆)

子供達にまともな算数を教えない方向性だけで、どんだけのさばろうとしているかがまる判りの体制ですよね。
昔から、算数だけは教えていた国なのになぁ。
by Virgo (2008-05-21 01:01) 

Riever

>Virgoさん、nice!、コメントありがとうございます
2001年でしたっけ。iPodの発売時期は。私も知ったのは2003年から2004年辺りだったと思うので、その辺りは強く言えませんが(爆)、この「売れたから課金対象」はおかしいですよね。

この補償金については、まず「課金の割合」すら調べないと出ないようなものですよね。私は以前仙台市地下鉄で「私的録音録画補償金制度」の広告を見た覚えがありますが、その広告には(確か)機器やメディアに対して何パーセントか、といったことは書いていなかったと思います。
遠くで見えなかったからかもしれませんが、それでもこういうのは大きい文字で書くべきですよね。そもそも「広告」しているんですから。
by Riever (2008-05-21 01:38) 

Riever

>spin@片桐凛さん、nice!ありがとうございます
by Riever (2008-05-21 19:24) 

Riever

>てんちょさん、nice!ありがとうございます
by Riever (2008-05-22 22:09) 

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